婚活と持病
今日はちょっと深い話になるかもしれません。
私は薬剤師であり、11年間製薬会社で働いてきていて、特に精神科とがん領域は専門的に関わってきたので、病気に対する知識と経験値があります。
婚活のサポートをさせていただいていると、自社他社問わず、持病をお持ちの会員様(ご家族)がいらっしゃいます。
●心の病気はありますが、薬は1錠だけでお仕事も普通にできています
●婦人科系の疾患があり妊娠が難しい可能性があります
●きょうだいが自閉症で現在は両親と共に生活していますが将来的にサポートが必要になるかもしれません
●相手(or家族)に持病があったらその時点でお断りする人
●持病があったとしても一度はお会いしてみようとする人
●気にはなる面もあるけれど、その人自身と向き合ってみようとする人
これは価値観なのでいい悪いではないです。
結婚を見据えたときに、自分と相手の価値観をすり合わせる上でも必要なことだと思います。
将来の自分たちの生活、自分の家族を守るという責任を負うにあたり、病気がない方が心配が少なくて済む、それは事前にリスクを避けることにもつながるので、賢い考え方であるとも言えます。
ただね、思うのは「今見えているものだけがリスクではない」ということ。
例えば、ダウン症は700人に1人の確率と言われていて、年齢が上がれば上がるほどその確率も上がります。
20才であれば1667人に1人、30才であれば952人に1人、40才であれば106人に1人、こんな具合です。
自分には起きないと思いますか?
自分だけはがんにもうつ病にもならないと思いますか?
どれだけ健康に気を付けて生活をしていても、起こるときは起こります。
また、子供を希望する婚活者は多いですが、ブライダルチェック等で全く問題がなくても不妊は起こり得ます。
健康だと思って選んでも望む結果を得られないことは往々にしてあるわけで、絶対安心ということはないんですよね。
健康ではなくなったときに、健康のありがたみは分かるし、その当事者になってみないと気持ちは分からない。健康は当たり前にあるものではないんですね。
持病はその人の個性。
持病があるから、色んな想いを経験してその人自身が作られているわけで、その人の個性の一つと捉えられるといいのではないかと思いました。
あなたにとってぴったりな人に出会うことができますように。